人生100年時代は共働きが必須です!

先日、家計の見直しのご相談がありました。
小学校入学前のお子さんが二人いる専業主婦のご家庭です。
お金が貯められないことについてご主人は奥様の家計の管理に問題があると思っていらっしゃいました。

ところが、お話を伺うと奥様はとてもしっかりした方で家計管理に特に問題はないようです。
「奥さん、無駄遣いしているつもりなんて全然ないですよね。」との問いかけに
「本当にそうなんです!!」とおっしゃっていました。

よほどの浪費などがない限り、家計の支出を極端に減らすマジックはありません。
つまり、このお家は収入が足りないのです、正直なところ。
この場合の処方箋は節約オンリーではなく、収入を増やす、運用でお金を増やすが必要になります。

もっと言うと、これからは人生100年時代です。
子どもを育てあげたうえに未曾有の長寿社会を年金だけに頼らずに生きるために、普通レベルの日本人なら夫婦共働きが必須になります。
一人分の収入で子どもを教育して二人分の老後を賄うのは至難の業だからです。

結婚して子どもができたら奥さんがいったん会社をやめるのをやめよう、というのが今回のお話です。

長い老後を後悔せずに暮らすために

私も子育て中の身なので、共働きは言うほど甘くないことはわかっています。
特に子どもが小学校入学前だと、共働き夫婦に自分の時間なんてありません。
収入がそれなりにあると保育園の保育料も高額になり、家計もそれほど楽ではなかったりします。

でもね、子どもってあっという間に大きくなってしまいます。
一番手のかかる時期をしのいで働き続けると、今度は手はかからなくなるけれどお金がかかる時期がやってきます。
その時期になるとママさんの就業率もかなり高くなります。

当たり前ですがずっと働いていた人と子どもの手が離れて社会復帰した人では稼げる金額も違いますよね。

みんながみんな100歳まで生きるわけではないのですが、それでも寿命は確実に伸びています。
50年前は55歳で定年退職した人が65歳くらいで亡くなっていたのです。
子育て中に老後のことなんて考えなくてよかったわけです。

それに対し、今は若いころから先を見据えて行動しないと後で後悔することになるでしょう。
国の年金政策を見れば、将来どんな不利益な状況になるか想像がつきませんから。

結婚を考えたら確認しておくこと

共働きが必須であり、実際共働きのカップルは増えています。
しかし、世帯収入の約半分を奥さんが担っているにもかかわらず、家事や育児はほぼワンオペというご家庭が多いです。

不思議なことに私の相談者のご家庭は、共働きの場合は家事、育児もかなりご主人が分担(協力ではなく連帯責任)していらっしゃいます。
そういうご家庭は例外なくお金が貯まっています。

さらに言うと、子どもを預かってくれる両親が近くにいない、などの逆境にある方もご夫婦の協力でしのいでいらっしゃいます。
仕事だから夜遅いのは仕方ない、などと言わず子育て中は夫も家に早く帰りましょう。

ですから、結婚を考えたら、二人で働き続けるために家事・育児は二等分ということを確認します。
なんだか夢がない?
でも、結婚は自立した人間同士がすることではないでしょうか。

諸事情で共働きができない場合は?

今回のお話はあくまで私の考えにすぎませんので、「子どもが小さいうちくらいは一緒にいてあげたい」とか夫が転勤族なのでフルタイムで働けない、なんて場合もあると思います。

難しい問題ではありますが、解決策がないわけではないです。

例えば、私の仕事。
独立系ファイナンシャルプランナーですが、「メール相談専門」などにすれば自宅にいながら全国の相談者の方を対象にお仕事ができますよね。
もちろん、ある程度の収入にするにはマーケティングが必要ですが。

要は、外に働きに行くだけが収入の道ではないということです。
あなたのスキルを点検してできそうなこと、やりたいことを考えてみませんか?

今後、このテーマで記事を書きたいと思います。


ファイナンシャルプランナー
松田 聡子