前の記事で今の個人年金などの保険商品は老後資金準備にお勧めしないと書きました。
もう少し金利の高い時期なら、保険商品も老後資金準備の有力候補なんですけどね。
毎月確実に積み立てられて取り崩しができにくいところはいいのですが、今は予定利率が低すぎです。
では、どんな方法が老後資金準備に向いているのしょうか?
金利が低いときの資産づくりのコツ
個人年金などの保険商品の特徴はおおむね10年以上の長期の運用が前提であることです。
そして、ほとんどの商品が加入時に満期時の受取金額がわかる、つまり金利が固定で運用されます。
今の保険商品は予定利率の引き下げで、かなりショボい金利で運用されます。
そのショボい金利は最初から最後まで変わらないのです。
今の金利はどん底ですから、長いうちには金利が上がってもっと有利な商品が出てくる可能性はあります。
そのときに乗り換えたくなっても個人年金を解約したらおそらく元本割れでしょう。
つまり、資金を長期間、低金利で縛ることがよくないのです。
今のような低金利時に適した運用方法を二つご紹介します。
一つは短期の金融商品で運用し、金利動向の様子を伺う方法です。
例えば、人気のSBI債は1年償還です。これを低金利の間は償還したらまた購入します。
もっと良い商品が出てきたらそちらを購入すればいいのです。
1年償還なら途中解約することもあまりないでしょう。
もう一つは利率が変動する金融商品を活用する方法です。
個人向け国債の3年ものと5年ものは固定金利ですが、10年ものは実勢金利に応じて適用利率が変わる変動金利を採用しています。
利払いは年2回ですが、そのたびに利率は見直されます。
将来の金利上昇にも対応できますので、別の商品に乗り換える必要がありません。
いかがでしたか?
今回は、低金利時の運用のセオリーをご紹介しました。
ただ、今は低金利ですが株高です。
そこで、次回はもう少しリスクをとれる方向けの運用をご紹介します。
※今回の記事では、具体的な金融商品をご紹介しました。これについては情報提供が目的であり、ご購入をお勧めするものではありません。また、結果を保障するものでもありません。ご購入に関してはご自身の判断でお願いします。
ファイナンシャルプランナー
松田 聡子